ちょうどそのとき、視界に、知った人物が映った。 元・烈花の三人、尾張兄弟と寧々だ。 おはようとか何とか、挨拶が乱れ飛んだ。 オレは順一の挨拶に軽くうなずいて、貴宏と寧々に告げた。 「師央を一年に潜り込ませたい。世話してやれ」 「了解っす!」 「何それ、おもしろそう!」 師央が遠慮がちに頭を下げた。 「ぼくのほうからも、皆さんに、お願いしたいです」 安豊寺は進学科、ほか二人は普通科らしい。 早速、作戦会議が始まった。この授業は出欠確認が緩くて潜り込みやすい、とか。