瑪都流と、奇妙な援軍たち。


一定の間合いを挟んで、隣町の族、赤い特攻服の緋炎。


にらみ合いが始まる。さあ、どこから攻めようか。



そのときだった。横合いから声が割り込んだ。



「あなたたち、何をしているの!?」



女の声。よく通る声だった。


キレイな響きに、一瞬、気をそがれた。


姿を見た。襄陽の制服を着ている。着方がまじめだから、進学科か?



「って、おい、こっちに来るな!」



女が、すたすたと近寄ってくる。


オレたちと連中の間に割り込むみたいに。