背中を打ち付けた師央が咳き込む。 正木は膝をついて、師央の腹に手のひらを押し当てる。 「動くなよ。誰が動いても撃つぞ」 正木は師央のシャツのボタンを千切った。 鎖をつかんで舌打ちをする。 人差し指で銃を作る。 銃声。 鎖が千切れた。 正木が立ち上がる。手に、白く輝く宝珠がある。 「これが白獣珠か。美しいものだな。代償と引き換えに、願いを叶える。その業の深さが、この輝きを生むのか」