三人をガレージの外で待たせておいた。
オレは制服からライダースーツに着替えた。
若干、暑い。
三人ぶんのメットを持ってガレージに下りる。
愛車を表に出したところで、理仁が合流した。
ラフなジーンズ姿。グローブとブーツだけはライダー用のものだ。
オレのマシンを見るなり、鈴蘭が目を見張った。
「バイクって、こんなに大きいんですか」
「ここまでデカいのは、あんまりない。重くて操りにくいからな」
「でも、煥先輩は乗れるんですね。すごい!」
単純な誉め言葉。
いや、誉めてすらいないのか?
でも、ドキッとした。



