自宅のマンションは徒歩圏内だ。
バイクを取りに戻るのは、手間でもない。
了解すると、海牙は理仁にも言った。
「長江理仁くん、きみもバイクを持ってますよね?」
「取って来いってことかい?」
「そうしてもらえますか?」
「へいへい。ちなみに中型だけど、いいよね?」
「後ろに一人乗せられるなら、十分です」
「いけるいける。んじゃ、ひとっ走り取ってくるゎ」
三十分後にオレのマンションの前で再集合、ということになった。
オレは、鈴蘭、師央、海牙とともに帰宅した。
海牙を連れていくのには抵抗があった。
が、どうせ、とっくに住所なんて知られている。



