学校に着いたら、まずは理仁を探さなきゃいけないよな。


あいつ、一応三年だっけ。面倒だな。


そう考えていたのは、取り越し苦労だった。



通学路の途中に、理仁がいた。


こっちを見るなり、軽く片手を挙げる。



「よっ、あっきー! 師央と鈴蘭ちゃんも、おはよ~」



鈴蘭が思いっきり不愉快そうな顔をした。


理仁の左右に女がくっついてるせいだろう。


襄陽と、もう片方は近所の女子高。


両方とも鈴蘭とは正反対の派手なタイプだ。


着崩した制服は、目のやり場に困る。


よくこんなの連れて歩けるよな。