オレはため息をついた。


女ってのはよくわからない。


いや、女全般っていうより、鈴蘭だからなのか?


鈴蘭の扱いは、本当に、まったくわからない。



「どうして急に怒り出すんだ?」



「怒ってません!」



「じゃあキンキンした声で怒鳴るな」



「~~もうっ、先輩のバカ!」



やっぱり昨夜の件か?


オレと師央だけが海牙と接触した。


話の核心に近付いた気がする。


鈴蘭は、その場にいられなかったことを怒ってるのか?



黙りがちな師央が、ようやく少し笑った。



「バイク、迫力ありましたよ。最初はちょっと怖かったけど。今度、鈴蘭さんも乗せてもらってください」