と。 感じる。気配と、音を。 「パ……」 「だから黙れ。来る」 バイクのマフラー音は、まだ遠い。 足音が近い。 オレは振り返った。 赤い特攻服の連中が、いた。 ざっと数える。十三人。 オレの背後から忍び寄る予定だったらしい。 それより先に、オレが気付いた。 連中は開き直った。 走って距離を詰めてくる。 手に手に武器を持っている。 あの悪趣味な赤は、隣の町のやつらだ。 族の名前、何だったっけ? 厄介なことになった。 エアガンの連中と、赤服の連中。挟み撃ちかよ? と思ったら、違った。