いつの間にか信じている、あるいは理解している。 師央は未来からきた。師央はオレの息子だ。 ならば、なぜ? 師央は未来を変えたい? 師央は事情を話せない? 何があった? これから何が起こる? ――守りたい―― 命に代えても。 そう願ったのは、願うのは、いつ? 現在? 未来? いや、今だ。現在だ。 オレと同じ思いをさせたくない。 両親の月命日にバイクを飛ばす、このむなしさと寂しさ。繰り返すべきじゃないんだ。 ――守りたい―― 息子の未来を。