ふと、そいつがオレを見た。 緑の目が、ハッキリと微笑んだ。 「ああ、やっと会えた。ぼくは彼を待ってたんですよ」 彼、と手のひらで示された先のオレへ、不良たちが振り返る。 ギョッとした顔になった。それから開き直った。 「銀髪野郎じゃねぇか。おれらもテメェには会いたかったぜ? ここんとこ、やられっぱなしだからな」 その言い草に、理解する。 「緋炎の下っ端か。瑪都流のシマで、ふざけてんじゃねえ。締められてぇのか?」 返答は拳だった。 下品な雄たけびをあげながら、わらわらと殴りかかってくる。