「あまり派手なケンカはしたくない」 ザワッと逆立つ銀髪。 手のひらが熱く光り始める。 夕日のオレンジ色を切り裂くような、冴え冴えと冷たく白い光だ。 オレの目の前で、白い光は凝縮して、障壁を形づくる。 これがオレの能力、障壁《guard》だ。 背が高いほうの男が口笛を吹いた。 「なるほどねぇ。それが噂の異能ってやつか。こっちは銃三丁だからね。いくら銀髪の悪魔でも、素手じゃないよね」 言うが早いか、三人は発砲した。