檻の管理者がスクールカウンセラーで、鍵を開けてほしいオレは、だからこそ何も話せなかった。



オレの能力、障壁《guard》。


光は、障壁の形をしているが、それだけじゃない。


破壊の光だ。圧倒的な高温で、触れるものを焼き焦がす。



オレは、祖父の能力と命を奪って産まれた悪魔だ。


戦うために与えられたはずのチカラがある。


そのくせ、両親を守れなかった無能な能力者。


でも、そんなことを話したとして、大人が信じるはずもなくて、ますます自由が遠のくだけだとわかっていた。