「事実です。煥さんは、もうすぐ、必ず恋をします。一人の女の子を愛するんです。誓っていいです。その人と結ばれることは、絶対に幸せです」
「あり得ねえ」
「幸せになりますから、煥さんは。結ばれて幸せになるんです。そこから先の幸せは、ぼくが守る。未来を救ってみせます」
思わず、師央の目を見た。
微笑みが切なそうだった。
不吉な予感が膨れ上がる。
「幸せが続かないって言いたいのか? オレが結婚して、子どもが産まれて、その後の幸せが続かない?」
師央の唇が動いた。
声はなかった。
オレは師央に訊いた。
「オレは死ぬのか?」
師央がうなずいた。



