「おまえは未来の人間で、目的があって現代に来ていて、未来に帰るのか?」 オレの言葉に、師央の表情が変わる。 赤っぽい茶色の目に真剣な光が宿った。 「信じてくれるんですか? ぼくが未来からきたことを?」 「さぁな? オレの悪い頭で考えても仕方ない。目の前に起こること、自分が体験することだけを信じるつもりだ」 師央は目を伏せた。 「早く目的を遂げて、帰りたいです。だけど、まだ少し先だと思います。ぼく自身、わからないことが多すぎます。今は、パズルのピースが足りてない状態で」