恐る恐る、師央が訊いた。



「寧々さんも、不良、なんですか? 暴走族、ですよね?」



寧々が明るい声で笑った。



「不良と言われれば不良だし、暴走族に入ってるのも確かだし。でも、部活はまじめにしてるよ? 大会のときは、エクステ外すしね。


何て言うかさぁ、あたし、どっちなんだろうね? てか、不良とか普通とか、境界線、どこ?」



師央もつられて笑っている。



「文徳さんも、似たようなこと言ってました。瑪都流《バァトル》は、噂が派手だから誤解される。実は意外に校則も法律も守ってるんだ、って」



「あ、それ、あたしも言われた。最低限の校則と法律は守れ、って」