異世界の国を救う時間があるなら本を読みます。


 気持ち悪さがなくなってきた頃、星々は当初の目的を思い出した。

 (魔法発動までの時間が長いってことは、実質戦闘では魔法は使えないね…若干ヘコむ。けど、今はおいておくとするか)

 星々はちょうど近くにいる司書に話しかけた。

 黒いローブを着ている長い茶髪の素朴な女性だ。

 「あの」

 「ひうっ」

 「…………」

 「すっすみませんっ!何でもないです!そ、それで、御用件は?」

 話しかけたら小さい悲鳴を上げられるのは前の世界でもよくあることだったので、スルーする。

 「私はホシボシ・ユラです。ギルドの依頼を受けてこちらに参りました」

 「あ、ああ。図書の整理ですね!いや〜助かります。こんなに本があるので、いくら人手があっても足りないくらいなんですよ」

 「そのようですね。本好きにはたまらない空間です」

 星々がそう言うと、司書は目をキラキラと輝かせる。

 「もしかして、本が好きなんですか!?」

 「ええ」

 司書の勢いに押され気味になる星々。