異世界の国を救う時間があるなら本を読みます。


 すると、…………何も起こらなかった。

 (あれ?……もう一度)

 「密接眼」

 やはり、何も起こらない。

 (俺の身に変化はないし…)

 そこまで考えて、星々はふと思った。





 (もしかして……俺、魔法を使えない?)





 結果から言えば、そうではなかった。

 『密接眼』を唱えてから約十分後。

 星々の目に変化が訪れた。

 急に視界が虫眼鏡で覗いたようになったのである。

 (う……気持ち悪い……)

 突然の視界の変化に、星々は気分が悪くなった。