異世界の国を救う時間があるなら本を読みます。


 そして、"未知"は他にもあった。

 異世界に来たことによって得た力である。

 星々はこの力を自分の力だけで制御したかった。

 人に教えを請うのは5歳で終わったと自負する星々は、"一人だけで学ぶ"ことが好きだ。

 故に、エスター団長の訓練を受けず一人で城を出たわけだが……。

 (今となっては、その選択はミスだったかもしれない…)

 星々は悶絶しそうだった。

 (こんなに膨大な量の未知なる本があるというのに、自分の手で取れないなんて…!)

 いや、低い場所にある本は取れるし……と自分を抑える星々。



 (よし、試してみよう)



 「密接眼」

 星々は小さい声で呪文を唱える。