……緊張、してるけどね。 心臓はいつも手を握られるたび、 バクバクいってるし、 遠野の奴はスヤスヤ寝てるし。 …可愛い顔しちゃってさ。 「遠野さーん、起きてー」 「…んっ、………ふぁぁ……」 また、欠伸して顔だけは私の方を見た。 寝ぼけた顔して。 いつもよりずーっと子どもみたいな顔してさ、 ぼーっと私の方を見てる。 「………また、お前?」 「……起こしに来てあげたのに、それですか?」