「……もー、うっせぇよ」
コイツらには頭があがんねぇよ。
「快二くんは告白しないの?」
「するかよ」
「周りには気持ちモロバレなのに?」
「…………」
チラッと城薗と准を見る。まだ楽しそうに話してる2人。
「最近思うんだけど……志摩くんもまんざらでもないんじゃない?」
古田が呟く。
「てことは、快二くんと志摩くんライバルになるってこと?」
野村の言葉に俺は返事をする。
「……もうなってる、と思う」
気のせいじゃない。
前のアイツなら教科書借りてそのまま教室に帰ってた。だけど、今は違う。
准は城薗のことが……。
「快二くんもモタモタしてらんないね~」
「奈央を傷つけるようなことはしないでよ?」
「分かってるよ」
そこへ、准との話を終えた城薗が帰ってきた。
「お待たせっ」
顔は最高にニヤけている。


