俺の言葉に目を見開くケフィンだが、すぐに元の冷たい表情へと戻る。

「俺は、親友なんて思ってない……」

そう言い捨てると、街の方へと戻っていく。

「お前が何かを悩んで居るんだったら、俺とカルマはお前の力になる、それだけは覚えとけよ!」

ケフィンは、振り返ることなく街の方へと戻って行った。

「俺らしくねぇこと言っちまったな」

早く帰るか、リーラが待ってるし。

俺は、さっきケフィンから貰った手紙を見つめる。

(第一番地位の吸血鬼様が、俺に何のようなのか)

手紙の封をあけ、内容を確認する。

「またどうでもいい事から始まってやがる……」

俺は、手紙の文書を目で追い最後の文章を見て手紙を握り締める。

「あいつ…………!!!」

俺は、ケフィンが言った方向を睨みつける。

「ケフィン……お前まさか……!!?!」

あいつ、第一番地位の吸血鬼に何を言われた?!

やつの手紙の最後に、こう書いてあった。

『君の親友君一号は、俺様が貰ってやった。それと、君の屋敷にいる女の子のリーラは、後に俺様が迎えに行く』

なんでケフィンがリーラの事を知ってる。

やっぱり、誰かが情報を流してるのか?!

(ここは、レドを真っ先に疑う所だが、あいつは親父の言う事には忠実だ、なら一体誰が?!!)

それに、第一番地位の吸血鬼に目を付けられたのはやばい。

「俺が何とかするしかないか……」