ヴァンパイア・リーベ

吸血鬼の街(ヴァンパイア)に近付いて来たとき、街の門の傍にいる門番が、俺をじっと見てきていた。

(あんな奴ら、前に居たか?)

この街に来たのも数十年前が最後だったから、色々と変わっているのか。

「おいお前」

「なんだよ……」

「見かけない顔だな、ここを通りたかったから、身分と名前を答えろ」

めんどくせぇ、ただ街に行くだけだってのに、そんな事言わないといけないのかよ……。

「名前はシェイド、身分は「第三番地位の吸血鬼」」

「!?」

俺が言いかけた時、誰かが俺の言葉を遮った。

しかし、この声は聞き覚えがあるような?

「こ、これは第四番地位の吸血鬼様」

「やっほ~、シェイド久しぶり~」

「お前か……、カルマ……」

第四番地位の吸血鬼の跡取り息子、カルマが俺を見て笑っていた。

「何でお前がこんな所に居るんだよ」

「いやね、ちょうど僕も吸血鬼の街に行こうとしたとき、懐かしの君の姿を見かけたからさ」

「あっそ」

俺は、門番達を無視して街の中へと入る。

「ちょ、ちょっと待ってよシェイド」

「気安く呼ぶな」

「全く照れ屋だな~、あっ門番さん。あの人の顔覚えたね?第三番地位の吸血鬼だから、変な事いうと消されるから気をつけなよ」

「は、はい」

誰が照れ屋だ、変な事言いやがって……。

「でも、待てよ……。第三番地位の吸血鬼の中で、シェイドって名前の吸血鬼居たか?」

「それは、訳があって屋敷に監禁「てめぇは余計なこと喋るな!!」」

俺は、急いでカルマの口を塞ぐ。

「ふ、ふごへん」

「あの、第三番地位の吸血鬼様」

「なんだ?」

俺は、門番の奴らを睨みつける。

門番は、一度何かを言うのをためらうと、俺に手帳みたいなものを渡してきた。

「何だこれ?」

「あれれ~?シェイドこれも知らないの?」

「知るか!!」

「これは、この街を自由に出入りできるパスポートだよ。第十番地位以下の吸血鬼たちに以外には、配られないけどね」

「ふーん……」

じゃぁ、これがあれば簡単にここを出入り出来るわけか。