ヴァンパイア・リーベ

「遊びはここまでだ。お前をとっとと殺して、次の奴の相手をしないといけないからな」

それって、やっぱり私の事!!

「お前も気づいているだろ、そこにいる女は、他の人間とは違う血の匂いをしているとを!」

「確かに気づいてたけど、そんなの別にどうでも良いんだよ。俺が興味ある血はあいつの血だけだ」

あいつの血?

「まだ死んだ女の事を想っているのか?吸血鬼の誇りも汚れたものだな」

「うるせぇよ……。俺があいつに惚れていたのは事実だ!」

「だけど、お前が殺したのだろ?」

「えっ?!」

この話ってまさか、あの物語と関係してる?

じゃぁ、お母様が話してくれた「ヴァンパイア・リーベ」は、本当にあった出来事。

そして、それに最も関わった吸血鬼が、今目の前に居る吸血鬼。

だけど、あの物語に出てきた女の人は、吸血鬼の兄の一人に殺されたって。

自分が殺したってどういうこと?

「よく知ってんじゃねーか、誰から聞いたか教えてもらいたい所だが、別にいいや」

「なら、早く私を殺すことだな」

「だから言ってるだろ動くなって、直ぐに殺してやるからってさ」

この人は、殺すことを楽しんでる。

そう思うだけで、吸血鬼は怖い存在なんだと思ってしまう。

本当に吸血鬼と仲良くなれるの?

お母様……。