あたふたとして、「あの、和泉……?」と羽歌が俺を見上げる。



「ん?」



「え、と……いや、うん。

深音と叶音の生活もあるし、いまは3人目いいかな、なんて……」



「羽歌、前に〝五人家族がいい〟とか言ってなかったか?」



「言ってない……!

記憶勝手に書き換えてる!」



「冗談に決まってんだろ」



羽歌の頬を撫でて、「今日じゃなくてもいいから、近いうちに俺にも構えよ」と言えば、羽歌は小さく笑って。




「今日……叶音がぐずらなかったらね」



「、」



「夜泣きしなかったら、構ってあげる」



それは。



俺の考えてることでいいのか、と思っているうちに、羽歌は俺の腕から抜けて、深音と叶音に構い始めた。



「羽歌」



「なぁに?」