「………」



ちらっと画面を見た乃唯が、私になんともいえない視線を送ってくる。



「……羽紗から、ずっと連絡来てて」



一度も、返したことはないけど。



「──夏休みが終わる3日前に、帰ってくるって」



乃唯から視線を外して、夕咲を見る。彼は、珍しく曖昧な表情だった。



そうなってもおかしくないわよね。私も夕咲と同じ立場だったら、きっと複雑だったと思う。




「俺も同罪、だな」



「……ん?」



乃唯が小さくため息をつく。それから、夕咲に「悪い」と謝った。



「……俺にも羽紗から連絡来てたから、本当はどこに行ったのかも知ってた」



「え、」



──知って、た?



「どういう、こと……?」