「……っ、大好き」



──もう、十分愛されてた。



弱いとか、強いとかそんなの関係なくて。ただ、〝僕〟を、愛してくれてた。



だから、こんなにも。真剣に話を聞いてくれたんじゃないか。わかってただろ。



僕がみんなに抱きついた時だって、みんな呆れながらも「仕方ないな」って感じで怒らなかった。



それは、みんなが。僕のことを、大切にしてくれてたからじゃないか。どうして僕はそれを信じなかったんだ。



──とっくに、僕は幸せだったのに。




「知ってる」



「今さらだね」



「俺らも梓のこと好きだけど~?」



「嫌いだったら幹部になんかしてなくね?」



「ふふ、みんなあなたのことが大好きよ」



──そう笑ってくれる仲間がいる。だから、僕はもう、認めてもいいんだ。



あの時の正直な気持ちも、嫌われたという事実も。