「岬が、代わりに私に居場所をくれたの」
「……みー、くん?」
「そう。健気よね。
私が好きになれるかなんてわからないのに、それでもそばにいるって」
くすりと、羽歌ちゃんが笑う。
きっと、みーくんも一緒に帰ってきてるんだろう。
部屋の外にでも、いると思う。
音がしないから、中に入ってきてる気配はないけど。
「だから、あなたも。
いい加減、自分があの時に嫌われてしまったことを、認めていいのよ」
「、」
「あの時に、嫌われても。
──今のあなたには、たくさん好きって言ってくれる仲間がいるでしょう?」
ああ、なんで。僕は、こうなるまで気づかなかったんだ。──わかってた、ことだろ?
「みーくん、夕咲ちゃん、稀沙ちゃん」
──僕は。
「乃唯ちゃん、羽歌ちゃん」



