君のいいところ、1つしか思いつかない。






と、不意に聞こえた廊下を歩く足音にハッとする。



何で、こっちに人はなかなか来ないのに…!




泣いてるところなんか見られたくない。


どうしよう、と慌てていると、





「あ、いた」





その声は、私の大好きな綺麗な声だった。





「篠、宮くん…」