君のいいところ、1つしか思いつかない。




「行こ、紗月!」

「うん!」






次の日の放課後、はーちゃんと一緒に学校を出る。


街の角に、新しくできたお洒落なカフェ。




「可愛い!」
「でしょ?!」




キャーキャー言ってからカフェに入る。




あたしはロイヤルミルクティー、はーちゃんはストロベリーティーを飲む。





「はーちゃん、彼氏とどうなの?」
「んー、普通に上手くいってるよ」



話すのはやっぱりそういう話で。



「紗月はなんか最近晴に絡まれてるよね」




そう言って笑うはーちゃん。


「そのうち飽きるよね、うん」


「どうかなー、紗月可愛いからね」


「何言ってんの、可愛くないし。
ていうか可愛い人なんか周りに飽きるほどいるじゃん」


「まあ、何かあったら言ってよ?」




うん、と笑ってマグカップをテーブルに戻す。