君のいいところ、1つしか思いつかない。






目の前には、晴の水色のシャツ。

香るのは晴の香水。


ドキドキする心臓の音は、晴に聞こえてしまっているんだろうか。







「…俺でいいの?」





かすれた声でそう言った晴は、あたしを抱きしめる力を強くした。





「…って、何聞いてんだろ、ダサいね」





はは、と笑って、だけどその声はどこか弱々しくて。