君のいいところ、1つしか思いつかない。






「馬鹿にしてるでしょ!」




「当たり前だろ」







そこは高校の図書室にはなかなか珍しい、絵本のコーナー。


全てひらがなで書かれたタイトルに、篠宮くんをキッと睨む。



「もう…」




こんな意地悪さえも本当はすごく嬉しくて、緩んでしまう頬は仕方ないと思う。




…先生とどういう関係なんだろう。



1番聞きたいことは、いつだって言葉にできない。