あたしはそんな彼からの誘いを逃げた。
「ごめんなさい。
ちょっとトイレ...」
あたしはそう言って近くにいた彼を振り払い、トイレに駆け込んだ。
達さんは、あたしなんかを求めてない。
『うるせぇ。
いちいち拒否るな。
誰のおかげで生きていけると思ってんだ』
あの時言われたことを思い出してしまう。
あたしはただの彼のいいなりにしかなれない世話のかかる道具なんだから。
そう思うと涙が出てきた。
早いうちに涙を止めて、トイレから出た。
リビングに戻る。
するとさっきまでいなかった達さんがいた。
どうやら料理の区切りがついたみたいだ。


