と彼は言うとあたしの耳に触れてきた。
怖くてまた目を閉じてしまう。
耳に何かを入れられた。
そして聴こえてきた。
落ち着ける音楽が。
心を休ませる心地の良い音楽。
どうしてそこまでするの?!
「あたし...食器洗いしなきゃ」
そう言って彼によって付けられたイヤホンを外し、逃げるようにこの部屋を出ようとした。
するとガシッと右手を掴まれた。
そんなことされたら彼の目を見ずにはいられないじゃん。
「食器洗いは、俺が頼んだ時だけやれ。
とりあえずお前は、俺を避けないで...」
そんなことを言われ、拒否できるあたしではない。
何でさみしがる事言ってるの。
寂しいのはあたしの方だよ。
「あたしは本当に大丈夫ですから!
もう寝ます!」


