そんなんだからあたしは今日もまた嫌な思いをする。
「ほら、ご飯」
いつもの帰る時間になると、達さんはご飯を作ってあたしの前に出してくれた。
「ありがとうございます」
相手に伝わってるのかわからないくらいの小さな声しか出ない。
だってあんなに嫌な思いをさせられたのに、相手は何事もなく平然と振る舞ってる。
そんな人と、自分も同じようにしろと?
無理でしょ。
達さんはあたしが食事に手をつけるまで、見届けようとしてる。
朝だってそんなに早く食べなかったから。
......
だけどあたしはあることを思って、箸を手に持った。
そして静かに食べ始めるのだった。
晩ごはんを済ませ、彼は食器を持っていく。
これから食器洗いに向かわないといけない。


