あたしはさっさと食器洗いを済ませた。
もちろん彼の食器もキレイに洗った。
濡れた手をタオルで拭いて、部屋に戻ろうとする。
でもどうしても昨日あんなことがあった寝室の前を通ってしまう。
そうじゃないと部屋に戻れないし。
思い出したくないのに思い出してしまう。
急いで部屋に戻り、外界をシャットダウンする。
だけどあたしの頭の中までシャットダウンできないようだ。
思い出したくもないのに思い出してしまう
、昨日の出来事。
彼の触り方や感触、息づかいなどが頭に残ってしまっている。
早く消えてよ。
また涙が出そうになる目を押さえる。
違うことを考えて反らそうにも考えることと言えば、自分が苦しむことくらいしかネタがない。
何で自分は自分を楽しませることができないんだろう。


