君はあたしの天然王子





「……ひ!」


「尚陽!!」



「えっ…」



「尚陽ったらどうしたのー?最近ぼーっとしてるけど…」


「いや…何でもない。大丈夫だよ」



今オレは彼女の悠佳と、前に美奈ちゃんと来たカフェにいる。



ほら、やっぱりオレ…ぼーっとしちゃってる。



「ねぇ尚陽?今度の日曜日さ、デートしよ?」


「ん?デート?」


「うん!」だなんて言ってニコニコする悠佳。



こういう可愛いところが好き。



こんなおバカなオレでも好きになってくれるなんて…嬉しいし。





そんな悠佳と出会ったのが、確か高校の入学式―…