クラス表を見に行くけど、心臓はバクバク。

綾莉と同じクラスになってますように…

ぱっと、クラス表の紙がはられている壁を見上げた。


「やったー!! 
 うちら、また同じクラス!! B組だよ!」

「うそー!? やったー!!」

「よし、教室まで行きますか!」

「はーい」


廊下を歩いてる途中…

「ねえねえ」

「ん?」

綾莉が、窓を見ながら私を呼んでいる。


「ほら、あれ!」


綾莉が指を差したのは、入学式の朝なのに制服でサッカーの個人練習をしている生徒だった。

「うわー、よく運動したいと思うねー こんな初日から」

よっぽどのサッカー馬鹿だね、あの人…


「なんか美夏人事っぽく言ってるけど、これからサッカー部のマネージャーなんだから、あんな奴らいっぱいだよ?」


あー、そっかー。

まあ、青春って感じでいいんじゃない?


「うん、頑張るよ!」

「はあー。 私は心配だよ…」


そんなことを、ぼそっとつぶやいた事を、私は知らなかった。