「な、なんなんだよ、これっ!!」

混乱したのか、拓也が叫んだ。


「落ち着きなよ。放送、続くみたいだよ。」

そういうと皆の顔には焦りと恐怖がにじみ出た。


放送はまた、ノイズが走ったと思うと、
男の低いような唸り声が流れた。
普通、こんなの流れたら学年中に響き渡るはずだが、来ない事を考えるとホントにうちのクラスだけなんだろう。

「ひぃっ…」

羅南が怯えた声を出した。
ここまで冷静にいられる自分がすごいと思った。

『これから、【カクレオニ】を開始します。このクラスの放送を聞いてる人は強制参加です。途中棄権は認められません。ルールは夜中二時から二時半までの三十分間です。鬼に捕まった人は【コレクション】となり、【手駒】となります。手を組むことも可能です。鬼を殺しても構いません。この【呪唄】を聞いた人の呪いを解く方法はあります。その場合の途中棄権は認められます。あとは基本的なカクレオニのルールと同じです。それでは皆様、ご健闘をお祈りします。最後に。【現実と連動します】』

そういって教室には静寂が流れた。