「ね、少し身長、伸びた?昨日より、高いみたいヨ」 つまらない事を、考えて ボクが視線を下げようとしていた時に、キミの悪戯なコトバ。 ボクは一度、先刻までの思考をアタマの隅においやって 「はは。やっと来たか、第二次成長期。って言うか、遅いって話だよネ」 と、言って、笑って見せる。 「あと一年もしたら、アタシが背伸びしても、敵わないかもネ?」 そう言うキミが、近付いて コツン、と・・・ いつの間にか、さらに人影の少なくなった浜辺で ボクと、キミの 同じ体温の、オデコが、ぶつかる。