艶麗な夜華

なんだかエレナはエレナで大変そうで……



正式に採用されたのは嬉しいけど、


自信がなくなってしまう。



それからも、出勤する度にホステス達からなにかしら言われる日々。



そして今日もまた……



「ねぇ沙希ちゃん?そのバッグってどこのブランド?」



ブランドものなんて1つも持っていないあたし。



それに、こんな事を聞いてくるアイさんは、


絶対にこれがブランドものじゃないとわかっている。



なにせ彼女は、そのものを見ただけで値段を当てるくらいなんだから。



あたしは、ふと目に付いたバッグの脇のタグに書かれたPから始まるそのアルファベットを読む。



「ピ、ピッケ?」



目の前には笑いをこらえているアイさん。



でも、すぐに吹き出す。



「ピッケ?あはははははっ」



その瞬間、周りのホステス達も笑い出し、


1人ロッカーの前で着替えを始めた。



笑うなら最初から笑えっつーの!!



っていうか……ピッケって……なに?




なんだかこの店にもなじめない予感。