艶麗な夜華

エレナでの仕事は予想以上に厳しかった。



出勤してすぐにママからのチェックが入る。



「沙希ちゃん、明日からは髪の毛をアップしてきてください」



胸までのストレートヘアのあたし。



いつもより長めにブローした髪の毛は、


サラサラのツヤツヤだったのに……



「はい、わかりました」



とは言ったものの、アップヘアなんてポニーテールくらいしか自分ではできない。



出勤してくるホステスさん達はみんな、


なんかレベルの高いアップヘア。



「それと、髪の毛の色はそれ以上明るくしないでください。


品に欠けますし、ウチのお客様は年齢層が高いので、


茶髪はあまり好まれません。


本当はもう少し明るさを押さえて欲しいけど、


そうね……ギリギリよしとしましょう」



「はい」



「あと、」



ま、まだあるの?



「はい」



「貸出用の衣装は、


1回着たら自分でクリーニングに出す事。


クリーニング代はお店からは出ませんので、


自分で衣装を購入した方がいいと思います。


色は黒は禁止。


できるだけ明るい色にしてください」