艶麗な夜華

「ねぇ沙希、とりあえず座って」


「はいはい」


椅子に座ると深刻そうな顔で話し始める翔。


「急にだったんだ。


今日の朝、スマホを見たら"別れよう"って彼女からメールが来てて、


俺ビックリして"なんで?"って返信したんだ」


そこは電話だろ!


「それで?」


「そうしたら彼女からすぐに返信が来て"好きな人ができた"って……


絵文字も顔文字もない、


そっけない返信メールだったよ……」


「………。


それで?」


「しかも、会社も辞めなきゃいけなくなってさぁ。


彼女のお父さんのところで働いてるじゃん俺。


最初から言われていたんだお父さんから。


もしも彼女と別れたら会社は辞めてもらうって……


ねぇ沙希どうしよう!


彼女も失って、仕事も失って、


お金はないし家賃と光熱費は滞納してるし、


俺これから先どうやって生きていけばいい?」