艶麗な夜華

あたしはヒカリさんの言葉を思い出した。


"タクミは恭也の事をあまりよくは思ってないわ。

それは愛華に対しても同じ事なんだけど"


恭也がくるまでずっとナンバーワンだったタクミさん。


けどそれはいとも簡単に塗りかえられ、


そして愛華がきた事でまた……


マスターは煙草に火をつけると、


静かに口を開く。


「タクミはナンバーワンを取り返す為にいろいろと努力をしたさ。


でも、その差は縮まるどころかどんどん広がった。


そんな中……


此処からは俺の憶測なんだけど、


タクミは恭也が結衣に惚れている事に気がついたんだ。


結衣はウチの常連でね。


最初彼女は恭也を指名していたんだけど、


いつしかタクミを指名するようになったんだ。


どんな手で彼女を自分の客にしたのかはわからないけど、


それから結衣は来る度にタクミを指名して、


そしてどんどんタクミにはまっていった」