艶麗な夜華

「聞きたい事?」


「はい…」


マスターはカウンターから出るとあたしの隣に座る。


「君、名前は?」


「沙希です」


「沙希ちゃんは恭也の彼女?」


ポケットから煙草を出すと、

顔をしかめ火をつけるマスター。


「ち、違います」


「なんだ。やっと恭也も立ち直ったんだと思ったけど、


そうじゃないみたいだね」


「えっ?」


「恭也にはずっと片思いしている相手が居てね」


「それって…結衣さんって人ですよね?」


マスターは煙を出すとあたしの顔を見る。


「知ってるんだ。結衣の事」


「はい……恭也から聞いて……」