艶麗な夜華

「ねぇ沙希?どうしたの怖い顔して?」



翔があたしの顔を覗き込む。



「彼女、あのビルのオーナーの事が好きなのかもね……」



「でも2人は付き合ってないみたいだよ?」



「誰に聞いたの?」



「彼女」



翔はお茶を一口飲むとスマートフォンを手に取る。



「彼女とよく話すの?」



「まぁ」



「そう…。どうしてあのビルのオーナーは彼女のお見舞いに来てるの?」



「それは聞いた事ないなぁ。


今度聞いてみるよ」



単細胞な翔はこういう時使える。




病院をあとにしバス停に向かう中、


恭也の事が頭をよぎる。



最近あたしは常に恭也の事を考えている気がした。