「梨杏。早く準備しないと遅れるよ〜」 と笑いながら私を急かす陸玖はもう出勤の準備が出来ていて、 「り、陸玖待ってて…」 私は半べそかきながら準備を急いだ。 支度を終えて空港に向かう電車の中、陸玖が皆の注目の的にならない訳が無い。 「あの人めちゃくちゃかっこいい。」 そんな声があちらからもこちらからも聞こえてくる。