もう、何もかもが終わってしまったような顔。




光を映さない死んだような顔。




その顔を見た瞬間、俺はあいつが何をしようとしているか悟った。




考えるよりも早く体が動いてあいつの手を掴んでいた。




『おまっ…。何してんだよ!』




するとあいつは振り向いて、誰?って顔をした。



でも、やっぱり顔は死んでた。




俺は直感的にコイツの力になりたい。そう思った。




誰?って聞いてくるから、つい糸部圭哉と名乗ってしまった。




自己紹介?が終わり、なぜフェンスに手を掛けていたのかを聞いた。