いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。



「その格好は反則だよ。めちゃくちゃ可愛いじゃん……」


確かに、そう聞こえた。


次第に、私の顔も真っ赤に染まっていく。


「………あ、ありがとう」


私がしどろもどろになりながらお礼を言うと、春斗は赤くなった顔を隠すように無邪気に笑った。


「じゃあ、映画館に行こっか?」


私はその言葉に笑顔で頷くと、私たちはカップルのように横に並んで歩きだした。


春斗が、私の隣にいる。


その事実がなんだか恥ずかしくて、だけどちょっぴり嬉しかった。