いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。



家に帰った私はベッドの上で携帯を握りしめ、春斗のことを思い出していた。


どんな時でも私の味方でいてくれて、ずっとそばにいてくれた春斗。


私がどれだけ冷たくしてもあきらめず、こんな私を“大切”だと言ってくれた春斗。


ねぇ、春斗。


あなたは、私の病気を知ったらどう思う?


それでも、そばにいてくれるのかな。


どこまででも優しいあなたは、“もうひとりじゃないから”と、私を抱きしめてくれるのかな。


………ふと頭の中に、病院でのお母さんの泣き顔と、私に忘れられたときの傷ついた顔がよみがえった。