いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。



私は家に帰ってからすぐに自分の部屋に上がり、ベッドにもぐり込む。


「心咲?どうしたの?何かあった?」


大学生のお姉ちゃんのそんな声も無視して、私は布団を頭までかぶった。


それからどのくらい時間が経っただろうか。


私は着信を告げる、今流行りの音楽で目を覚ました。


……寝ちゃってたのか。


ボーッとする頭でそう思いながら、私は携帯を手に取り画面を開く。


そして、電話をかけてきている相手を確かめると………。


「……え?」


相手はなんと、春斗だった。


今日、あんな別れ方をしてしまったから、あんまり話したくないんだけどな………。